吉祥寺ではお馴染みの洋食屋さん、シャポールージュ。1961年(昭和36年)にレストランバンビとして創業以来、秘伝の味を守り続けている。落ち着いた店内、懐かしい料理、そしてリーズナブルな価格。「街は変わっても店は変わらない」その言葉がぴったりの老舗レストランだ。 シャポールージュの厨房を預かるのは、洋食一筋の萩元洋次料理長。高校卒業と同時に洋食の世界に飛び込み、腕を磨いてきた。「この仕事が好きだから・・」その思いが日々の仕事を支え、温かみのある料理を創り続けている。言葉一つ一つに料理への思いが深く感じられるベテランシェフである。
緑のツタがレトロな雰囲気をかもしだし、店内に足を一歩踏み入れると、織田廣喜画伯の油絵がいたるところにかけられている。店名の「シャポールージュ」は、織田画伯の作品「赤い帽子の少女」にちなんで付けられたとか。 「画伯の絵を見ながら洋食を味わいたい、と遠方からのお客様も多くいらっしゃいます。料理だけでなく雰囲気も、私達のレストランの大切なサービスです。レストラン自体見た目の派手さはありませんが、その分落ち着いた雰囲気づくり、丁寧な接客を心掛けています。やはりレストランの良し悪しは料理だけではありませんからね」 美味しい料理を味わいながら、ゆったりとした時間を過ごせるシャポールージュ。 ご年配のお客様にも支持される所以である。
シャポールージュのお料理は、ビーフシチュウにロールキャベツ、グラタンと、日本人の感覚に合う懐かしい料理ばかり。そしてその味を楽しみに来店されるお客様が後を絶たない。 「私の料理人としての使命は、昔からの受け継がれてきた味を守り続けることです。そのため、料理の仕込みには力を入れています。特に洋食の味の決め手となるソース作りには神経を使います。今回ご紹介したビーフシチュウに使用しているデミソースは、1週間ほどかけて作るんですよ。牛すじをじっくり煮込んで玉ねぎとレーズンで甘味を出し、そして風味づけにポルト酒を加えて作り上げます。じっくりと手間と時間をかけた分、本当に美味しいソースが出来上がります」 変わらぬ味を求めていらっしゃるお客様に、本物の味をお出ししたい。このデミグラスソースはまさに、料理長の思いそのものなのである。
シャポールージュが料理人としてのスタート地点であった萩元さん。厳しい現場での仕事を一つずつ体で覚え、ステップアップを踏んでいった。 「高校生の頃手に職をつけたいと思い、料理人になることに決めました。もともと何かを作ることが好きだったので、料理は自分の天職だったんですね。厨房では皿洗いから初め、仕事を覚えていきました。やはりこの仕事を自分のモノにするには、ある程度の年月が必要です。これから料理人を目指す方には、辛抱強さ、向上心、やる気をもって厨房に入ってほしいですね。 そして勉強をしてほしい。今、情報は必要とあればどこからでも入ってきます。それをただ鵜呑みにするのではなく、きちんと理解をし、自分のモノにすれば仕事に活かせます。 自分次第で道はどんどん開けるんです」
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牛ばら肉
100g
マッシュルーム
2個
いんげん
4〜5本
人参
適量
デミグラスソース
120cc
ポルト酒
生クリーム
(下準備) 牛ばら肉は、かたまりのままデミグラスソースでやわらかくなるまで煮込んでおく。 いんげん、にんじんはゆでておく。 1.デミグラスソースを鍋に入れ、適当な大きさに切った牛ばら肉、マッシュルームを入れ、煮込む。 2.ポルト酒を加えて火を止める。 3.皿にいんげんを盛り、牛肉、マッシュルームを盛りつけ、ソースをかける。 人参を飾り、出来上がり。
「お客様からの人気デザートがこのババロアです。このババロアを楽しみに来店されるお客様もいらっしゃるんですよ」 プルン、プルンとした食感。ほんのりミルクの香りがやさしい懐かしい味。さっぱりとしたオレンジソースを添えていただきます。
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