山崎香世オーナー

天然酵母パン「パリット フワット」

山崎 香世オーナー

その昔、文人に愛された街、千駄木。
「パリット フワット」は不忍通りから本郷通りへと通じる坂、団子坂に面した天然酵母のパン屋 さん。
小さな店内は、どこか田舎のキッチンにいるようなおだやかな空気に包まれています。

オーナーを勤めるのは、3人の子を持つワーキングママの山崎香世さん。
ひとつひとつ手作りされるパンやお菓子には、「その日一日元気になるように、その時々、素直になれますようにと」山崎さんの温かい思いがたくさん込められています。


パン作りの出発点は子供達

「パンやお菓子を手作りするきっかけとなったのは、子供のアレルギーでした。食べるとすぐ反応が出てしまうため、子供の食事はお菓子も含め、ほとんど全て手作りでした。もともとパンやお菓子作りは好きだったので、毎日、毎日作っているうちに、もっといろいろな方に、安心して食べられるもの、美味しいものを提供できたら!と。そんな思いが、いつしかお店という形になっていたのです。」
「パリット フワット」のパンや焼き菓子は、どれも自然な美味しさがそのまま表現されているものばかり。店名の「パリット フワット」のようにふんわり優しい雰囲気の内にしっかりと根付いているパン作りへの思いが感じられました。

こしょうパイ

日々の出会いに感謝して

お店をオープンして8年目になる山崎さん。
「本当にいろいろな人に支えられてここまでやってきたんだと感じます。お客様は、うちのパンならばと信頼を寄せて足を運んでくれます。お客様おひとりおひとりの顔を思い浮かべると本当に身が引き締まる思いです。」
卵やバター、牛乳を使わないパンやお菓子、野菜の美味しさをそのまま表現したこだわりのパン。「パリット フワット」に行けば・・とお客様が信頼を寄せるのもうなずけます。
「私の役割は、食べて美味しいものを提供すること。医者ではありませんから、いくらからだに優しいものを提供していても、それ以上のことはできません。食材に制限のある方には、素材の説明をして、よかったら食べてみてくださいとお伝えしているんです。」

パリットフワット店内
パリットフワット

素材の美味しさはパン作りの命です

かぼちゃやさつまいも、厨房に置かれているお野菜が活き活きしています。
「野菜は有機栽培や減農薬のものを使っています。出来上がりの美味しさが全然違うんですよ。それに酵母の発酵力が違います。なんというか、野菜のパワーがパン作りを手伝ってくれているように感じます。素材に元気があると、最小限の材料でも本当に心から美味しい!って思えるパンやお菓子が出来上がるんですよね。また、小麦粉も国内産を使用しています。素材はパン作りの命ですから、安心して使える食材で、食べてくださる方のからだにやさしいパンやお菓子を作ってゆきたいですね。 「パリット フワット」のパンやお菓子は、思わず「食べてみて!」と勧めてしまいたくなってしまうものばかり。扉を開けると、ふんわり、温かな美味しいパンや焼き菓子に出会えます。

しょうがクッキー



 卵・牛乳・バターを使わないヘルシーなケーキ。なんとも言えない美味しさが口いっぱいに!

キャロブくるみケーキ 
材料(パウンド型2本分)


クリックして拡大画像をご覧下さい

国産薄力粉

5カップ

 

ゆるま湯

500cc

重曹

小さじ3

 

オリーブ油

165cc

キャロブ粉

1カップ

 

黒糖

165g

 

 

 

くるみ

100g


キャロブ
いなご豆のこと。チョコレートに似た味で、カフェインが含まれないため身体に
優しい食材。

作り方

1.薄力粉、重曹、キャロブ粉を合わせてふるう。
2.ボールにオリーブ油を入れ、ぬるま湯、黒糖、くるみの順によく混ぜる。
3.2のボールに1を入れ、混ぜ合わせる。
4.パウンド型にオーブンシートをしき、3を流し込み、200度のオーブンで45分焼く。

一言こぼれ話

山崎さん愛用の秤。お店を開いたときから使い続けています。小さいスペースにおけるタイプはなかなか売っていないので、とても重宝しているんです。
私の1日も、この秤と向き合うことから始まります。できあがりの美味しさを想像しながら、愛情を込めて今日もパン作りがスタートします。