東京ドームホテル 中華シェフ 糸田光博

東京ドームホテル

料飲調理部 宴会調理課 中華シェフ 糸田 光博

東京ドームホテルでは、宴会料理で本格的な中華料理が楽しめます。中華料理を担当するのは糸田シェフ。中華料理一筋のベテランシェフです。
結婚式場で中華料理の基礎を学び、町場のレストランを経験後、後楽園飯店では28年勤めあげました。東京ドームホテルには2000年のオープンから携わり、準備室からのメンバーである糸田シェフは、ホテルの中華料理部門を牽引してきた存在です。
糸田シェフの調理ポイントは「スピード」。素材の風味を損なわずいかに手早く料理するかを大事にし、速さの中にも丁寧さが見られる手際の良さは圧巻です。


お客様に喜んでもらえる料理を

皇居や東京タワー、遠くには富士山・・…。東京ドームホテル42階のスカイバンケットには、超高層ホテルならではの素晴らしい眺望があります。この演出に更に華を添えてくれるのが、糸田シェフです。宴会でしか味わえない糸田シェフの心のこもったおもてなしを、是非堪能して下さい。
「お客様に喜んでいただける料理をいつも心がけています」
と笑顔で語る糸田シェフ。様々なところでシェフの気遣いが表れます。
「中華料理の良いところは、どんな食材でも使えること。土台さえしっかりしていれば、中華料理はぶれませんから。お客様の喜ぶ顔を思い浮かべ、旬のもの、季節感あるものを使うようにしています」
今の時期なら桜を使うことも。桜の花びらが映えるように、白い素材を調理して花びらを散りばめたり、桜の葉を使って香り付けをしたり、お客様の目と鼻も楽しめるメニューをいつも考えているそうです。

東京ドームホテル外観

スピードが決め手

「特に中華はスピードが決め手になります。油通しするときも、適温の油にさっとくぐらせる。旨味を逃さないためのポイントです。長年の経験と勘に頼るところが大きいので、どのくらいの時間で・・・と説明できないのですが(笑)」
確かに調理姿を拝見し、その手際の良さ、スピードには脱帽です。鍋を火にかけてから、料理ができあがるまで、あっという間の早業でした。またできあがった料理も丁寧に盛り付けされ、味も抜群。海老の外側はパリッ、中身はフワッとしていて、あんなに短時間で調理されたのに、味もしっかりなじんでいました。

部下を育てる

中華料理一筋で邁進してきた糸田シェフ。これからは従業員の教育に力を入れていきたいという。
「自分が勉強してきたことを、部下に伝えていきたいですね。技術は見て盗んで習得するものだけど、教えられることがあれば指導していきたいです。料理の世界は人と人とのつながりが大事です。自分も北海道から九州まで、様々な人脈ができました。そのおかげで助けられたこともあります。部下にも人脈の幅を広げてほしいと思っています。また、今回作った海老チリは、私が中華の世界に入って初めて作って人に食べてもらったメニューなんです。先輩からこれを作ってみなって言われて、無我夢中で作りましたよ。そんな初心を忘れずに頑張ってもらいたいと考えています」
普段は笑顔で話す糸田シェフも、調理場に入ると表情が一変。このようにスイッチをオン、オフできるのも、長年の経験からでしょうか。
素敵な指導者の下に就いた従業員の方々の今後が楽しみです。

東京ドームホテル 糸田シェフ


海老チリソース
材料(4人分)
海老チリソース

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海老

200g

 

<調味料>

 

長ねぎ

1本

 

チキンスープ

100cc

 

生姜

小さめ1片

 

小さじ1

 

ニンニク

1片

 

砂糖

大さじ1

       

味の素

少量

 

<海老の下味>

   

豆板醤

少量

 

小さじ1/2

 

小さじ1

 

コショウ

少量

 

ケチャップ

大さじ2

 

卵白

1/2個

 

ごま油

少量

 

片栗粉

大さじ1

 

水溶き片栗粉

適量

 

サラダ油

小さじ1

 

サラダ油

適量

※盛り付けの飾り用にお好みで彩り野菜を

作り方

1.海老は背わたがあれば取り、よく水洗いしてキッチンペーパーで水分をしっかり取る。
  ボウルに海老を入れ、下味の材料を順に加え、その都度よくまぜる。
2.下味を付けた海老を油通しし、ざるにあげておく。
3.中華鍋をガスにかけ、空焚きをする。煙が出たら油をいれ、鍋をガスから外し、鍋全体に油が回るようにする。
4.ニンニク、生姜、豆板醤をいれ、よく炒めた後にチキンスープ、塩、砂糖、味の素を入れ、強火で沸かして味見をする。
  味が決まったらケチャップ、海老、長ねぎを入れ、水溶き片栗粉でとろみを付け、最後にごま油を入れて出来上がり。

<ポイント>
1.海老の揚げ方 ⇒ 海老を油通しするときは、180℃の油で手早く仕上げる(揚げすぎない)。
2.片栗粉のとろみ ⇒ 固くなりすぎないように、2,3回に分けて水溶き片栗粉を加える
3.盛り付け ⇒ お客様の目を楽しませる、きれいな盛り付けを心がける







【シェフの一言こぼれ話】
糸田シェフにとっての料理とは、3つの味で楽しむもの。どのような料理もゆっくり楽しんでいただきたい。
1.目で楽しむ ⇒ きれいな盛り付けが心を和らげる
2.鼻で楽しむ ⇒ 香りが食欲をそそる
3.口で楽しむ ⇒ 舌に広がる味を堪能する