はいからさん

海保 克豊 シェフ

ポリシーは、おいしいものを提供する

三重県伊勢市、江戸〜明治時代の建物を移築し当時の街並みそのままを再現しているおかげ横丁。その中で唯一の洋食屋であるはいからさん。昔ながらの味を大切に、ライスカレーなど懐かしいメニューが並ぶ。味はもちろんのこと、店内もシャンデリア、出窓など明治文明開化の雰囲気が漂う。ライスカレー、ハヤシライス900円



― はいからさんの人気メニューは、何ですか

オムライス、ビーフカツレツなど昔ながらの洋食の定番をメニューに取り揃えておりますが、特に、ライスカレーとハヤシライスが人気ですね。特にカレーはオーナーの強い思い入れもありまして力を入れています。ここおかげ横丁は、明治文明開化の時代の街並みを再現しております。オーナーがはいからさんを立ち上げる時、若い頃東京のとある料亭で食べたカレーの味が、ここの街の味にぴったりだということで、カレーを中心にメニューを繰り広げていきました。


― ライスカレーを作るにあたって苦労されたことはありますか?

目指したのは、一皿食べた後また食べたいと思うカレー、毎日食べたいと思うカレーです。そのオーナーが感動したという味を再現するのに苦労しました。特に全体のバランスとブイヨンです。コクをだすにはどうすればよいか、炒め時間を変えたり、牛すじや鶏がらの配合を検討したり、チャツネや油の量を変えたりと、今思い返せば、毎日試作の連続でした。おかげさまでほとんどのお客様に残さずきれいにライスカレーを召し上がっていただいております。そんなお皿を見るたびに「苦労した甲斐があったな」とうれしい気持ちと同時に「もっとおししいものを」と励みになります。



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―ほんと、カレーは一見簡単に作れそうですが、実は基礎ができていないとおいしいカレーは作れない、いちばん難しい料理だと思います。料理長のおいしさを追求する心意気が伝わってきました。

ありがとうございます。僕は、時代に左右されずに残っているもの、つまり昔からある伝統料理を柱にそれをきちんと守りながら料理をしていくことが大切だと感じています。そして、それを守ってこそ、おいしいものが生まれると常に思っています。僕達料理人は、おいしいものをお客様にご提供させていただくのがあたりまえ。万人がおいしいと思うものがおいしいものです。さらに、おいしい味を追求していきたいですね。

― それでは、最後に海保様と歩むこれからのはいからさんをお聞かせください。

今のスタイル、今の味をこれからも守っていきたいです。ここは、土地柄、伊勢神宮へ参拝に来られた方が散策しながら立ち寄られます。つまり癒しの場所、ホッとできる素直な場所なんです。だから、はいからさん、も流行の味ではない昔ながらの洋食の味、人に優しいおいしさをだしていければと思います。ご年配の方でも一人でも来られる、老若男女が楽しめる雰囲気を作り出していきたいです。


材料(5人分)
    
洋食屋さんのジューシーハンバーク

    
国産豚挽き肉 400g
玉ねぎみじん切りのソテー※> 170g
卵(Mサイズ) 1個
トマトケチャップ 50g
3g
胡椒 少々
生パン粉 20g
仕上げ  
サラダ油 適宜
バター 適宜
トマト(くし切り 適宜
キャベツ(せん切り) 適宜
きゅうり(斜めうす切り) 適宜
人参(皮をむきせん切り) 適宜
パセリ 適宜
ポテトサラダ 適宜
市販デミグラスソース 適量
お好みのドレッシング 適量
作り方

※玉ねぎをみじん切りにし、バターで色づけないように炒める。しんなりしたら自然に冷ます。

1.Aをひとつのボールに入れて混ぜ合わせる。
<ポイント>粘りが出るまで必要以上に混ぜ合わせてはダメ。
2.全体が軽くひとつにまとまる程度で混ぜるのを止めて1個140gに計量し、5個作る。
3.サラダ油とバター同量をフライパンに入れ熱し、ハンバークを焼く。
4.色づいたら裏返してオーブンに入れて中までしっかり火を通す。
5.仕上げトマト・キャベツ・きゅうり・人参・パセリ・ポテトサラダをお皿に盛り、ドレッシングをお好みでかける。最後にハンバーグにデミグラスソースをかけてできあがり。