阿づ満や

石橋 正次 料理長

ポリシーは「焼きは一生」

嘉永年間から続く創業180年の「うなぎ割烹 阿づ満や」。今では、めずらしい明治時代に書かれた江戸前蒲焼やの番付表もある。紀州備長炭で焼かれたうなぎは、ふっくら艶やか。
石橋料理長は、なんと、うなぎひとすじ50年。“これほど素晴らしい焼き手はいない”と東京鰻蒲焼商組合の会長も絶賛するほどだ。職人技の光る人情味あふれる一軒だ。
うな重1800円〜、日本料理のコース(焼き物は蒲焼)6000円〜。


―うなぎの魅力は、何ですか?

石橋:自分の焼き方ひとつで、おいしくもなるしまずくもなる、つまり自分の思うように焼けるということです。僕は、15歳の時にこの店に入り、ちょうど今年で50年たちます。先代のおやじさんの姿を見ながら、最初は出前もちからはじまり、自然に今日まで過ごしてきた気がします。やはり、月日が経つにつれてうなぎの質も変わってきます。だから、「串打ち3年刺き8年焼きは一生」といわれるように、まだまだ勉強だと思っています。


―やはり、江戸前うなぎには、炭火は欠かせないですか?

石橋:そうですね。江戸前うなぎは、焼いて(白焼き)蒸してタレをつけて再び焼きます。紀州備長炭を使って焼くとふっくらやわらかく焼けてうなぎが最高の状態になります。いくら時代が変わっても、蒲焼は炭火です。


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阿部 雄治オーナー

―代々続くこの店を守り続けているのは阿部オーナー。お店に入るとすぐ「いらっしゃいませ」とお客様ひとりひとりに丁寧にお声をかけていらっるのが実に印象的ですが。

阿部:ここで私は見張っているんですよ。ここには名人がたくさんおります。例えば、石橋は先代も惚れこんだうなぎ職人、お米とぎ担当はこの道50年と。。。丹精こめて丁寧に作っておりますので、味には、自信があります。そのうなぎに山椒をたくさんかけて召し上がるお客様に、私は注意をするんです(笑)。先代は、山椒をださなかったほどです。山椒は最後にお口をさっぱりさせるためのもの。だから山椒をはじめからかけては、うなぎが泣いてしまいます。

    

う巻き

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材料・4人分

うなぎ蒲焼

1本半

3個

だし

70CC

サラダ油

適宜

逸品レシピです!

だしは、鰹でとり、しょうゆ・砂糖・みりんで味をつけたもの。甘めの方が美味しいです。

作り方

1.卵焼き器に油を入れよく熱する。(油がわれるまで)
2.卵とだし汁をよく溶いたもの(以下卵液)を1/3入れる。
<ポイント>フライパンに入れた卵液に気泡ができたら、 箸でつぶすこと。
3.卵液が完全に固まる前に、うなぎを横に重ねて入れる。
4.残りの卵液を2回に分け入れ折りたたんでいく。
5.焼きあがったら、まきすで形を整えて、できあがり。